[セントレア夢の翼・中部国際空港への期待]/中 “復活”目指す観光産業 /愛知

◇有職者招き自主勉強会も
 「お金を落としてもらおうという羽織の下からよろいが見える姑息(こそく)な観光はダメ。訪ねる喜びがある、迎える喜びがあることが重要です」
 4月21日、美浜町奥田の日本福祉大で開かれた「観光大学」で、講師の内田州昭・愛知学泉大教授はそう語った。
 ピーク時には年間700万~800万人あった知多半島の観光客は、今では400万人前後と半数近くまで落ち込んでいる。南知多町内海でも、ホテルや旅館が次々と廃業した。観光大学は、美浜町小野浦風宮崎でホテルを経営する原義治さん(47)が、「空港ができると地域も国際化する。観光事業者として適応できるよう、世の中を知って自らを向上させよう」と同業者に呼びかけ設立した。半島南部の22施設から若手経営者らが参加し、毎月1回集まってサービス、食・料理などを研究。地元食材を使った料理も研究している。
 最初の講義では、内田教授が「観光とは何か」「魅力ある宿とは」などをテーマに話し、旅行雑誌「じゃらん」宿泊コンサルティング担当、稲荷山健生さんが、同地域の宿に対する利用客の評価を披露した。それによると、料理はまずまずだったが、部屋や風呂、接客サービスなど、他はすべて平均点以下。参加した若手経営者からは「目からウロコが落ちた」「今まで知らなさ過ぎた。これではいけない」と反省の言葉が続出した。
 ×  ×  ×
 知多半島は温暖な気候と豊富な魚介類、美しい自然が魅力。中部国際空港開港を、いかに地域の活性化につなげるかが問われる。知多半島の活性化策を提言している日本福祉大知多半島総合研究所の山本勝子主幹は「きれいな海があれば観光客が来る時代は終わった。知多には臨海学校も公共施設、ライフセーバーもなく、あるのは駐車場の客引き合戦。これでは安心して楽しく遊べない」と指摘する。
 こうした現状を変えようと、地元市町は県や経済界、農協、大学などと共同で、観光による地域再生計画を策定。国の認定を目指し、11日に申請する。近く推進母体となる組織も設立される。
 3月、常滑市で開かれた「セントレアと観光振興」シンポジウムで、同空港会社の平野幸久社長は、情報発信と受け入れ体制の充実、施設の活用を提言した。セントレアは、利用客と観光客合わせて1500万人が目標だ。乗り継ぎの合間に、遊びにきた人たちに、どんな観光が提案できるのか。これからが正念場となる。【林幹洋】(毎日新聞)
[5月10日19時51分更新]
[PR]
by 00mt082 | 2004-05-18 00:48 | 地方自治体
<< 松山市に 「e―まちづくり戦... 敦賀火電、木片燃料に発電試験 ... >>